路地を少し行ったところに
崩れかかった廃屋がある
その廃屋を際立たせているのは
10メートル以上もある欅と
寒風に洗われさえわたる柿の実の朱
そして今にも朽ち果てようとしている
屋敷の抜け殻、土壁、瓦屋根・・・
人影はもちろんもうないが
そこには明らかに人がいたのだということを
納得させる何かが漂っている
それはいつも変わらないものというか
いつまでも変わらないものというか
わけのわからないものではある
なぜこのような景色に
力を感じるのだろう
なぜこのような景色に
豊かさを感じるのだろう
そうだね
きっとそれは
すべてを受け入れる自然というものの
力、豊かさ
なんじゃないかなと思うのであります
ほんじゃあね